PERIODENTAL
歯周病治療
歯は老化で抜けるものではなく、多くは歯周病によって抜けるものです。
INTRODUCTION
歯周病とは
歯周病とは、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患で、歯の周りの歯ぐき（歯肉）や、歯を支える骨(歯槽骨)などが溶けてしまう病気です。
30歳以降の成人の約80％の方がかかっているといわれています。
歯周病は、ある日突然重度の症状が出るのではなく、徐々に進行する病気です。
大切なのは予防と適切な治療です。
歯周病セルフチェック
このような症状がみられたら歯周病の可能性があります。
- 歯ぐきが腫れる
- 歯ぐきが赤い
- 歯を磨くと歯ぐきから出血する
- 朝起きたときに口の中がネバつく
- 歯が伸びた（長くなった）気がする
- 歯がグラグラする
- 口臭がきつくなった
些細なことでもお気軽にご相談ください。
/ 歯周病の進行例 /
歯周病の診断
歯周病の診断は、レントゲン検査、位相差兼微笑による検査と歯周ポケットの深さを測る検査を行います。
～レントゲン撮影～
レントゲン撮影によって、歯槽骨(歯を支える骨)の状態をチェックすることができます。
進行した歯周病は歯槽骨まで溶かしてしまいます。
レントゲン撮影を行うことで、肉眼では確認できない歯槽骨の状態や歯肉の下についている歯石の有無まで把握す
ることが可能です。
～位相差顕微鏡～
お口の中からプラークを採取し、細菌をリアルタイムで観察、診断します。
この検査で、歯周病菌の有無や量、種類などが分かります。
痛みがない検査なのでご安心ください。
検査の結果はしっかりとご説明させていただきます。
～歯周ポケット検査～
歯周ポケットの深さを調べるプロービング検査で、歯周病の進行状況をチェックします。
歯周ポケットが深いほど、歯周病が進行していると考えられます。
また、出血の有無も確認することで炎症が起きているかどうかも確認できます。
＜歯周ポケットの深さと進行度＞
1～3mm：健康な歯肉
3～4mm：軽度の歯周病(歯肉炎)
5～7mm：中等度歯周病
7mm以上：重度の歯周病
歯周病が進むと歯槽骨まで溶けてしまうので歯周ポケットが10mm以上になってしまうこともあります。
歯周病の原因は、プラークや歯石の蓄積です。
プラークには、1㎎中に1億個以上もの細菌が含まれるといわれています。
そのため、歯周病を改善するにはお口の中の歯垢や歯石を取り除くことが基本です。
症状や状態によって軽度・中等度・重度まで分類されます。
軽度の歯周病(歯肉炎)
歯周ポケットは3～4mmになります。
歯肉炎は歯を支える歯槽骨は正常で、歯肉に炎症が起きている状態です。
症状：歯肉が赤くなり腫れる、歯磨きの時に血が出る
中等度の歯周病
歯周ポケットは4mm以上となり、歯槽骨も溶け始めています。
症状：歯が少しグラグラする、硬いものが噛めない、膿が出ることもある
重度の歯周病
重度になると歯周ポケットは7mm以上となり歯槽骨もかなり溶けてしまいます。
症状：歯がグラグラになり食事しにくく、歯が自然に抜けてしまうこともある、痛みがある、血や膿が出て口臭が
強くなる
～歯周内科治療～
当院では歯のクリーニングだけでなく、歯周内科治療も取り入れています。
歯周内科治療とは、内服薬やうがい薬を使用することで口の中に潜む歯周病菌を除菌する方法です。
歯周内科治療のメリット
- 短期間で効率的に歯周病の治療を行うことができる
- 通院回数も従来の歯周病治療と比較して少ないため、患者様にとって負担が少ない
- 出血が治まるなどの効果がすぐに出やすい
歯周病が進行している方の治療には外科的治療が必要な場合が大半です。
比べて、歯周内科治療ではお薬の服用で治療が出来るので苦痛の少ない治療方法です。
※歯周内科治療は自由診療になります
歯周病のリスクが高い方
- 喫煙している
- 中年期以降の方
- 持病で糖尿病を患っている
- 妊娠中の方
- ご家族に歯周病の方がいる
- 口呼吸の方
1つでも当てはまる方は歯周病のリスクが高いので注意しましょう。
/ 歯周病治療について /
～歯石除去～
歯周病の改善にはお口の中の細菌を減らすことが欠かせません。
プラークには、1㎎中1億個以上もの細菌が含まれるといわれているので、歯周病を改善するにはお口の中のプラークや歯石を取り除くことが重要です。
プラークが硬くなって付着した歯石を取り除くことで、歯周病の原因となる細菌をお口の中から減らすことができます。
加えて、歯石の表面はザラついていて、ツルっとした歯面と比べて更に歯垢が付きやすくなります。
歯の表面だけでなく、歯周ポケットの奥に付着しているプラーク・歯石まできれいに取り除いて、歯周病の改善を図ります。
歯の表面に付着した歯石を取る場合、痛みを感じることはほとんどありませんが、歯周ポケットの奥深くに付着した歯石を取る場合には、痛みを生じる場合があります。
当院では患者様の負担を考え、麻酔を使用して治療を行うことが可能です。
知覚過敏の症状が強い方も、ご相談ください。
歯周病の治療や予防には歯石の除去はとても大切です。
外科的治療
- 骨や歯肉の再生: 特に深い部分の歯周組織の改善に外科的な処置が行われる。
- 骨や歯肉の再生: 特に深い部分の歯周組織の改善に外科的な処置が行われる。
/ 歯周病治療における特別な処置とその効果/
歯肉炎
歯茎に炎症が起きている状態。歯茎に歯垢や歯石がたまってできる歯周ポケットの深さは3mm以内で、歯みがきや硬いものを食べたときに、出血しやすくなります。
歯周炎中度
歯周ポケットの深さが5～7mm根元に向かって広がっている状態。歯を支えている歯槽骨も1/3～2/3溶けてしまいます。水がしみる、歯磨きをすると歯茎から出血するといった自覚症状が現れます。歯もぐらつき始めます。
歯周炎重度
歯周ポケットの深さは7mm以上になり、歯がぐらついている状態。硬い食べ物が噛みにくくなり、歯の周囲を指で押すと白い膿が歯の周囲からにじみ出るようになります。また口臭もキツくなり、歯と歯の間のすき間も大きくなるため、食べ物が歯につまりやすくなります。
～口腔機能水の使用 ～
口腔機能水とは殺菌作用や抗ウイルス作用がある水で、毎日の歯磨きやうがいに使用することで、お口の中の菌の
繁殖を予防します。
歯周病の原因は、歯周病菌によって炎症が引き起こされることです。
歯周病を改善するには、お口の中の歯周病菌を減らすこと（プラークコントロール）が重要です。
歯のクリーニングと合わせて、効果的に口腔機能水や内服薬を使用することで、歯周病の症状を改善することができます。
/ 歯周病になるとどうなる？ /
強い口臭の原因になります
病的口臭はほぼ100%が歯周炎によるものです。歯周炎とは、歯周ポケットに隠れた歯周病菌が炎症を起こす病気で、その症状がだいぶ進行している状態をいいます。
歯周病菌がお口の中で増殖し匂いを発しているので、ミントのタブレットを噛んでも気休めで根本的に口臭がなくなりません。
病的口臭は有毒ガスです
歯周病によって排出される口臭はカラダの中のタンパク質が細菌によって分解されて発生する『メチルメルカプタン」というガスです。このガスは血管に入って体内をめぐりやがてカラダに悪さをします。（細胞を傷つけるのです）なので、「病的口臭」は治療の対象です。
/ なぜ歯周病は治らないのか？ /
一般的な歯周病治療は、「プラークコントロール」と「お口のクリーニング」です。
歯の表面に付いた汚れをきれいに取っているのです。
しかし歯周病は歯周病菌の感染症ですので、表面の汚れを取っても、根こそぎ除菌しなければ、またすぐ菌が増えて再発してしまいます。
/ 駆除が難しい代表例として雑草に例えると /
/ 英歯科の歯周病治療の流れ /
歯周病菌を残らず駆除し、良い菌で満たす治療を3回のご来院で行います。今までと違い、お口の中の悪玉菌を限りなく除菌、そして口腔内を善玉菌で満たすという治療です。
/ 歯周病の予防方法 /
日々のケア
歯周病の大きな原因の一つは、歯垢（プラーク）です。歯周病を予防するために日頃の歯みがきでしっかりと歯垢を取り除くことが大切です。
- 正しい歯みがきで毎日歯の表面を歯垢のない清潔な状態にしておく事が何より大切です。
- 歯みがき後にプラークが溜まりやすい場所である歯と歯ぐきの境目、歯と歯の間にみがき残しがないかをしっかりチェックしましょう。
大切なのは歯石ができないように、日々のブラッシングで歯垢を除去し、菌の繁殖を抑えることです。
プロフェッショナルケア
歯周病予防は、日々のセルフケアとプロフェッショナルケアの両立がとても大切です。
歯周病は、治療したら終わりではありません。
そのため、継続的にメンテナンスを行い、再発を防ぐことが大切です。
定期健診にお越し頂いている方は歯を失う確率が大幅に下がることが判明しています。
歯周病治療が終わったら、定期的に歯科医院で検診・クリーニングを受けましょう。
/ 歯周病は歯を失う原因第一位です /
/ 治療後のケアの重要性/
虫歯は痛みなどの症状が出やすいため気づきやすく、治療をすれば早く治すことが可能です。
しかし歯周病は歯を支える骨や歯周組織が侵されるため、非常に気付きにくいです。気づいた時にはすでに手遅れの場合も多く、治療にも時間が掛かります。
気になる症状がある方は、手遅れになる前に早めに受診しましょう。
歯周病の治療後、健康な歯肉や骨を維持するためには、日常のケアが重要です。治療を終えた後も歯科医や歯科衛生士による定期的なチェックやアドバイスを受けることで、再発を防ぐことができます。特に、正しい歯ブラシの使用法や歯間ケア用品の活用は、自宅での予防に大きな効果をもたらします。さらに、定期検診では治療後の効果確認や必要に応じた追加処置が行われ、健康な状態を長く保つことが可能です。
歯周病治療後、健康な状態を維持するためには、患者自身による日常ケアと歯科医院での定期的なフォローアップが欠かせません。歯科医や歯科衛生士は、適切な歯磨きの方法や歯間ブラシ・デンタルフロスの使い方を指導し、患者が正しいケアを実践できるようサポートします。また、約3～6か月ごとの定期検診では、治療後の歯肉や骨の状態を確認し、必要であれば追加処置を行います。これにより、再発のリスクを減らし、歯と全身の健康を保つことができます。
