ガムを噛む習慣をつけよう!

こんにちは、福井県福井市手寄の歯科医院 英歯科です。

今月のブログは、あの大手お菓子メーカーのロッテさんが行っていた共同研究の結果に基づいたブログです。
ブログのタイトルにも書きましたが、それはズバリ!『ガムを噛む』ことです。

それでは早速、ガムを噛む大切さについて一緒に確認していきましょう。

ガムを噛んで認知症予防

ロッテが東京大学高齢社会総合研究機構の研究グループと行った共同研究の結果、ガムを噛む習慣のある高齢者は口腔機能だけでなく、身体機能や認知機能が高いという研究結果を2024年1月23日に発表しました。

当研究では、65歳以上の自立した高齢者1,474人を対象に行い
①毎週30分以上ガムを噛む「ガム噛み習慣群」
②ガムを噛まない「非ガム噛み習慣群」
の健康状態を比較

その結果、「ガム噛み習慣群」では咬合力や咀嚼力などの口腔機能が高く、オーラルフレイルの有症率も低いこと、また、口腔機能や認知機能、握力などの身体的フレイルの身体機能も非常に高いことが分かりました。

つまり、ガムを噛むことが口腔・身体機能の維持に役立つ可能性があるということですね。

そもそもオーラルフレイルって何?

前述しましたが、オーラルフレイルとはそもそも何なのか?
もうご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、簡単に解説していきますね。

「オーラルフレイル」とは、身体の衰え(フレイル)の1つです。
オーラルと書いてあるのでもうお分かりですよね?そう、口腔機能の衰えのことです。


噛むことはもちろん、飲み込んだり、話したりするための口腔機能が衰えることを指し、重要な老化のサインとも言われています。
噛む力や舌の動きの低下が食生活に支障を及ぼしたり、滑舌が悪くなることで人や社会との関わりの減少を招いたりすることから、お口だけでなく身体機能全体の衰え(フレイル)の前兆として、深い関係性が指摘されています。

オーラルフレイルの原因

オーラルフレイルの原因は、加齢による歯や口腔機能の状態の変化が主と考えられています。
「硬いものが食べにくい」、「むせこみが増えた」などといった日常のちょっとした変化を放置し続けることもオーラルフレイルの進行を早めることに繋がると言われています。

オーラルフレイルの判定基準

次に、簡単にオーラルフレイルのチェックができる項目を紹介します。

①自分の歯が20本未満
②滑舌が悪くなった
③噛む力が弱くなった
④舌の力が弱くなった
⑤「半年前と比べて硬いものが噛みにくくなった」と感じる
⑥「お茶や汁物でむせることが増えた」と感じる

いかがでしたか?
上記6項目のうち、3項目以上当てはまる方は要注意です!ご自身だけでなく、ご家族の方も併せてチェックしてみてくださいね。

フレイル対策「3つの柱」

しかし、フレイルであることに早めに気づき、対策をすれば元の状態に戻ることもできると言われています。

そこで重要なのが、栄養(食・口腔機能)・運動・社会参加の「3つの柱」。この3本柱は、フレイル全般の改善においても基本となる対策です。

特に、今回ロッテさんが発表した研究結果の『ガムを噛む習慣』に関して、簡単で新たに習慣化しやすい口腔機能のトレーニングとして日常に取り入れてみてはいかがでしょうか。

最後に

ガムを噛むことで認知症予防につながるという、目からうろこの情報でした。

口腔機能のトレーニングとしてはもちろん、ガムを噛むことで唾液の分泌が促進され虫歯予防にもなりますし、血流改善効果で体の免疫力アップにもつながります!
ただ、強い力で噛みすぎると顎の筋肉が痛んで顎関節症になるリスクもありますので注意しましょう。

ガムを噛むメリット・デメリットはあるので、その点に留意して新しい口腔機能のトレーニングとして是非取り入れてみてくださいね。

以上、ガムを噛む習慣をつけよう!でした。

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