こんにちは、福井県福井市手寄の歯科医院 英歯科です。
今回は閉塞性睡眠時無呼吸症候群について解説していきます。
漢字ばかりのタイトルで少し難しく見えますが、簡単に言うと「いびき」についてのお話になります。
現在いびきでお悩みの方や気づかないうちにいびきをかいているかも、というお悩みをお持ちの方は是非最後までお付き合いください。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群とは
まずは、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(以下OSAS)について説明していきます。上記で「いびき」と言いましたが、実はれっきとした病気なんです。
OSASとは、寝ている時に息の通り道である気道が狭くなって呼吸が停止してしまう病気のこと。
夜間のいびきを兆候とするOSASは、心臓・脳・血管に負担がかかり、高血圧症・糖尿病・脳卒中・狭心症・心筋梗塞・認知症のリスクが高まる万病のもと。そのままにしておくと命取りになることも…
また気道が塞がって寝ている間に酸欠になってしまう(10秒を超える無呼吸または低呼吸)ので、息が苦しく辛くなり、たびたび覚醒が起きます。そうすると眠りも浅くなり、日中の眠気はもちろん、体の組織修復や脳での情報整理が十分に行われないため、健康にも深刻な影響が出てきます。
無意識のうちに続けてしまっているのが、この病気の怖いところ。このブログを機に、酸欠になっていないかをチェックしてみましょう!
歯医者さんが気づくのはなぜ?
体や脳の健康を脅かすOSAS。なぜ歯医者さんが治療をすすめるのか不思議に思われた方もいるのではないでしょうか?
これにはちゃんと理由があるんです。
OSASの前段階とも言われる「いびき」、実はOSASと関係が深く、いびきによって眠りが浅くなった時に起こりやすいのが「歯ぎしり」。
その歯ぎしりによる歯の咬耗(こうもう)*、頬や舌に残る食いしばりの痕、被せ物や詰め物の傷みなどの特徴的な痕跡がお口の中によく診られます。
またなかには診察チェアに仰向けになった途端にいびきをかき始める方も…
そのため歯医者さんがOSASに気づきやすいのは、これらのサインにいち早く気づくことができるからなんです。
*咬耗(こうもう)…硬いものを咬みすぎたり、歯ぎしりや食いしばりによって生じる歯のすり減りのこと。
こんな方、要注意!
いびきと聞くと中高年の病気と思われがちですが、実はそうではありません。年齢問わず、どんな人でも発症する可能性があります。
そこで、次はどんな方がOSASになりやすいのか順番に確認していきましょう。
①お顔と首が細い方
特段太っていないのにいびきをかく方に多いのがこのタイプ。
狭いお口に舌が収まらず、細い気道を塞いでしまいます。
②肥満体系の方
頬や首がふくよかでお口の中や気道が狭くなり、また太ってボリュームが出てしまった舌で気道が塞がりやすくなります。
③扁桃腺が大きい方
お子さんに多いのがこのタイプ。
大人になるにつれて扁桃腺は小さくなっていきますが、深刻な影響が出る前に切除が必要になる場合も。
④鼻が低い方
鼻孔や鼻腔が狭いため閉塞が起こりやすくなります。
実は、日本人の骨格は欧米人に比べると小さいので、もともと不利なつくりになっています。
⑤鼻が悪い・口呼吸の癖がある方
鼻炎などで鼻が詰まっていたり、お口を開けて寝る癖があると、舌が垂れて気道を塞ぎやすくなってしまいます。
これらが、OSASになりやすい方の主な特徴になります。
特に、骨格的な要因でOSASになっている方は対症療法では改善しないケースも。
その際は、舌がお口の中にきちんと収まるように矯正治療で口腔内を広げたり、顎を適正な位置に出す外科治療が必要になってくる場合もあります。
自分でできる改善方法
上記でOSASになりやすい方の特徴を解説しましたが、実は自分でできる改善方法もあるんです!
そちらも順番にご紹介していきますね。
①寝方
仰向け寝は、舌が気道の上に垂れ下がって塞がりやすい姿勢。横向きで寝ると呼吸が楽になることが多いのでぜひ試してみてください!
また、抱き枕を使うと横向きで寝てても腕が痛くなりにくく快適です。ですが、枕の位置が高すぎると顎を引いた姿勢になり、気道がつぶれて狭くなってしまうので注意してくださいね。
②睡眠の環境を整える
OSASの治療は睡眠の質を高めるための治療でもあるので、気持ちよく眠りにつける環境を整えることが重要になってきます。
寝室の照明はできるだけ暗く、テレビや音楽は消すかオフタイマー設定に、またエアコンなどを使用して快適な温度と湿度を保ちましょう。
③この機会にダイエット
OSASは太っている方だけがなるわけではありませんが、それでも『肥満は呼吸の大敵』。適度な運動と食生活の見直しを行って健康的な体重に減らしましょう!
④鼻呼吸の癖をつける
口呼吸はOSASの大きなリスクになるので口を閉じて寝る癖をつけましょう!
最近ではドラッグストアなどで就寝時の鼻呼吸を促すための商品も購入できるので、そちらを活用してみるのもおススメです。
また、鼻炎などで鼻呼吸が難しい方は、耳鼻科さんで治療を受けましょう。
いかがでしたか?
もしかしたら…と、気になり始めた方は是非これらを参考にして取り組んでみてくださいね。
小林製薬さんから発売されている鼻呼吸を促す睡眠商材です。
↓小林製薬さんのHPに飛びます♪
https://www.kobayashi.co.jp/brand/nightmin/tape.html?
歯医者さんで検査を受けましょう!
OSASは様々な合併症を引き起こす、いのちに関わるれっきとした病気です。
現在の歯医者さんは、歯の治療をするだけでなく、お口の健康づくりを通じて患者さんの健康管理の支援も行っています。
歯医者さんで診療を受けたとき、歯ぎしりの痕などを指摘されたら、そして今回のブログを読んで「もしかしたら自分も?」と思ったら迷わず歯医者さんで検査を受けてください!
若い方やお子さんをお持ちの方も「たかがいびき」と油断せず、『いのちを守る行動』をとってくださいね。
当院でできる!
最新レーザー治療のご案内
ここまでOSASについて解説してきましたが、当院ではいびきが気になる方のための最新レーザー治療を提供しております。
①切らない施術なので痛みが少ない!
②治療時間約20分(カウンセリング時間除く)であっという間に!
③治療直後お食事OKでお気軽に!
の3点盛り合わせの施術内容になっております♪
施術内容はOSASの原因の1つだと考えられている”空気の通り道である気道の狭さ”に着目し、狭くなった気道を引き締めて空気の通り道を確保する、というものです。
レーザーを口の中に照射し、熱エネルギーで組織を収縮させて気道周囲の体積を広げ、またそれと同時に、コラーゲンも生成されるため、お口の中の引き締まった状態が続きます。
~治療の流れ~
診察→照射(約20分)→帰宅
という流れで、ダウンタイムもアフターケアも必要なく、お気軽に受けられる治療となっております!
別途、分かりやすいパンフレットもご用意しておりますので、気になられた方・詳しいお話を聞きたい方はお電話やメッセージなどでお気軽にお問い合わせください♪
最後に
いびきは就寝中に酸欠になっている兆候。放置していると、いのちに関わることも…
このブログをきっかけに、気になられた方・今回解説した症状に心当たりがある方は早めの検査を受けてくださいね。
以上、閉塞性睡眠時無呼吸症候群についてでした。